地方ラジオ局が仕掛ける「見えない地産地消」がドラマチック

TRiP EDiTOR編集部
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2016/01/09

茨城県大子町(だいごまち)が「目に見えない地産地消」にチャレンジしているらしいのです。

地産地消と言えば、ジモトでとれた農産物や特産品など衣食住に関わるものをジモトの中で消費するというイメージが強いですが、大子町で地産地消している目に見えないもの…それはどの地域にも必ずある「音」だったんです。

町内の声と音を「地産」して、聴いて「地消」する

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茨城県大子町にある袋田の滝で見つかった女性の遺体。発見した5人の男女が警察を呼びにその場を離れたわずかな時間に、血で書かれた「狐」という文字だけを残し、その遺体は忽然と消えてしまった。現場近くで発見された、犯行に使われたと思われるナタについていた指紋の主は、なんと5年も前にこの世を去っていたという。複雑な事件の背景には何が存在するのか…。

これは茨城県大子町のラジオ放送局「FMだいご」で1月11日から12週にわたって放送される、連続ミステリードラマ「大子町殺人事件」のあらすじ。大子町が舞台のこのミステリードラマの制作に携わるのは、なんとほぼ全員が大子町の町民

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大子町の名所・旧跡が舞台として登場するだけではなく、ストーリーを進行する2人の刑事役以外すべての役に町民が声優として出演します。

プロジェクトを推進するのは、大子町出身でFMだいごの浅野修治郎氏。声優の選出には、出来る限り役柄に近い人をということで、例えばパン屋役には実際にパン屋で働く方、医者役には医者の息子などを選んでいるそうです。

また今回ドラマの監督を務めるのは、作曲家としてだけでなく自然音による音楽づくりを得意とする清川進也氏。昨年話題となった大分県の「シンフロ」動画も手がけています。そんな清川監督らしく、大子町でしか聞くことのできない音をそのまま素材として使うことにこだわりました。

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制作スタッフが大子町を駆け回り、事件の舞台となる袋田の滝をはじめ茨城県から福島県までを結ぶローカル線・水郡線の汽笛、自動車の発進音まで収録し、100%大子町の音で構成されています。また音楽好きの町民が楽器で奏でるメロディーを収録してBGMに仕立てる工夫も。

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住民の方が放送を聞いてどこの音かすぐにわかるよう、一切加工をしない大子町らしい臨場感のある生の音を使用した、まさに「音の地産地消」と言える作品に仕上げています。


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